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ビジネス・ブレーン 利益戦略を立案する頭脳参謀」                           20141230

公平良三著 ソーテック社 1985年5月発行

まえがき   目次

まえがき

  私は、ロサンゼルスに住むビジネス・コンサルタントである。

ビジネス・コンサルタント、これすなわち、ビジネス・ブレーンのプロである。と大きな口をたたいているが、十八年前の私は、およそビジネスとは縁の遠い理工科系大学のうす汚れた研究室に、燻ぶっていた。

それが、ひょんなことから、当時町工場にすぎなかった某電機会社に入り、創業者でワンマン社長の下で、この会社が町工場から、一部上場企業になるまでを、社内ビジネス・ブレーンとして経験してきたわけである。

この間に、米国子会社に出向して、六年間、アメリカにおけるビジネスを体験した。また、これまでのいわば実地訓練に、理論的裏付けを得るために、長年あこがれていたアメリカのビジネス・スクールに入学し、マネジメントおよびマーケティングを学んだ。

その後、日本の本社に戻り、リーダーを失った会社が、どうなっていくかを、ビジネス・ブレーンの目で見てきた。

この十六年間、どちらかというと、手さぐりの状態で、社内ビジネス・ブレーンを演じてきた。しかし、これはいわばアマチュアの立場であり、二年前、プロのビジネス・ブレーンであるビジネス・コンサルタントの道を歩き始めてから、外部のビジネス・ブレーンとして、企業を客観的に見られるようになった。そして、ビジネスの本質とビジネス・ブレーンの役割がつかめるようになったので、自分なりに整理することができたと思う。

また独立以来、今日まで、各規模、各業種のクライアント(お客様)と接してきた結果、ビジネス・ブレーンを使うことの重要さがわかったのと同時に、どのクライアントにおいても抱えている問題の根底は、似たようなものであることがわかった。

したがって、私の考えを本に表わせば、もっと多くの企業の方々が、ビジネス・ブレーンを使って成功していただけるし、同じような問題を抱える多くの企業の方々にお読みいただければ、改善の一助になるのではないかと考えたのである。

また、現在企業に勤めておられるビジネスマンで、私がサラリーマン時代に経験したと同様な問題に直面されている方に、私のささやかな経験がお役に立てば良いとも考えた。

本書は、次のような方々にお読みいただければと願っている。

(1)   ビジネス・ブレーンを使う立場にある方――現代のビジネスにおけるビジネス・ブレーンを使うことの重要さと、そのうまい使い方。

(2)   現在、社内ビジネス・ブレーンとして仕事をされている方――ビジネス・ブレーンの役割を、明確に理解することにより、より良い仕事をする。

(3)   ビジネス・ブレーンを目ざしている方――ビジネス・ブレーンになるには、どうすればよいか。

(4)   将来の進むべき道のわからない方――自分はビジネス・ブレーン型か、ビジネス・プラクティショナー型か。

本書での説明については、可能なかぎりケースを使用するように、つとめて書いた。これは、筆者の「ものごとを説明する時、抽象的な議論より、現実の例で説明した方が、そのコンセプトが、肌で感じて理解できる」という考え方によるものである。

したがって、本書では、現実に存在したオーディオ専業メーカーの例にとどまらず、ゴルフの話、架空の幕末各藩対抗江戸→シカゴ大レースなどのたとえが、各所で使われる。

本書の構成は、まず第一章で、企業と現代ビジネスにおけるビジネス・ブレーンの役割を述べるとともに、情報の重要性を説明する。

第二章においては、幕末の各藩対抗江戸→シカゴ大レースにたとえて、ビジネスの本質を説明する。特に、企業成功の重要な要因は、実は当たり前のことを、間違いなくやること、すなわち、減点法の部分であることを強調する。

第三章では、企業において、当然やるべきことがやられず、減点をしている、八つのプロブレムの例を述べる。いうならば、企業のかかり易い病気の症状集である。企業の病気は、病名がわかれば、その治療は、容易なのである。

第四章では、ビジネス・ブレーンを、うまく使って、ビジネスを行う方法を述べる。いうならば、ビジネス・ブレーンの使い方である。

第五章では、企業にとって、極めて重要な概念である、ビジネス戦略とマーケティングについて、その基本を述べる。

そして、第六章では、企業において、どのようにビジネス戦略を立てるのか、その実務を担当するビジネス・ブレーンの立場に立って、戦略立案の各ステップ毎に説明する。

したがって、第六章は、ビジネス・ブレーンの仕事のやり方についての章であることになる。

  昭和60年3月

ロサンゼルス郡レドンドビーチにて公平良三

 

目次

まえがき

第一章ビジネス・ブレーンとは何か

1 ビジネス・ブレーン(BB)とビジネス・プラクティショナー(BP

2 どのような場合にビジネス・ブレーンを使うか

            3 情報に金を惜しむな______ 人、物、金、情報が重要

第二章ビジネスは幕末の各藩対抗江戸→シカゴ大レース

            1 ビジネスは戦争ではなく各藩対抗江戸→シカゴ大レースなのだ

            2 目的地のみ与えられ、そこに到達する手段は自由

            3 順位よりも賞金から経費を引いた利益が問題なのだ

            4 レース中はあらゆる不測の事態が起こる

            5 情報の有無が勝敗を決する

            6 勝因は得点法の部分二十%、減点法の部分八十%

            7 レースは毎月あり問題は年間を通しての利益だ

第三章会社で起きやすいプロブレム集

            1 ビジネスは体の弱い運動選手が行う試合なのだ

            2 上司がダメ!部下は上司を替えられない

            3 社内のベクトルの向きがバラバラである

            4 会社一丸となって悪い方向に向かっている

            5 迫りくる危険に気がつかない______タイタニック号の悲劇

            6 やるべきことに見落としがある、または優先順位が間違っている

            7 責任を社内の他の部署や出入りの業者に転嫁している

            8 マネジメントが行われていない

            9 人間関係が悪くて内部崩壊してゆく

第四章ビジネス・ブレーンをうまく使おう

            1 ビジネス・ブレーンを使うことの利点

            2 ビジネス・ブレーンの使い方

            3 ビジネス・ブレーンを使う時の注意

第五章ビジネス戦略とマーケティング

            1 ビジネス戦略とは何か

            2 マーケティングとは何か

            3 戦略的な仕事のやり方

第六章ビジネス戦略の立て方

            1 ビジネス戦略の立て方とビジネス・ブレーンの仕事

            2 遂行目的(Objective)の明確化

            3 情報の収集を的確に行うには

            4 情報の分析には二つの作業がある

            5 遂行方法(Methodology)の立案

            6 BBBPにわからせ実行させることで仕事が終る

おわりに

 

 

 


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