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ビジネス・ブレーンが書いたアメリカとのビジネス成功法                  20141230

公平良三著 ソーテック社 1986年7月発行

まえがき   目次

ビジネス・ブレーンが書いたアメリカとのビジネス成功法

How to Do Business Successfully with the U.S 

まえがき

私はアメリカのロサンゼルスで、調査とコンサルタントの仕事をしている。これまで二十年間、多くの日本とアメリカにまたがるビジネスに関係してきて、成功と失敗の例をいろいろと経験してきた。結果的には、うまくゆかなかったケースも多い。最終的にはうまくいったが、本来なら必要でなかった費用と時間を、使ってしまったケースも多くある。

これらの原因は、ひと口にいえば、情報と戦略の不足である。

日本人全員が、中学校から英語を学び、新聞、雑誌などにも、盛んにアメリカに関する記事がのっている。

活字だけでなく、アメリカ映画も上映され、テレビ画面にも、アメリカ製のドラマやアメリカのニュースが放映されるので、茶の間でアメリカの風景や人々の生活ぶりも見られる。

しかしながら、日本のビジネスマンが、アメリカとビジネスを行おうとすると、うまくゆかないことが多い。

私自身の経験と私のクライアント(顧客)の方々の場合を考えてみると、日本では極めて優秀なビジネスマンも、ジェット機がアメリカの空港に着陸した瞬間に、能力が十分の一から、百分の一に下がってしまう。

もちろん、英語を使って、アメリカで仕事を行う能力のことである。しかも、もっと悪いことに、ご当人は自分の能力が下がっているのに、少しも気がついていないことがままある。

この能力の低下の原因は、単に英語の問題だけでなく、アメリカでのビジネスに関する情報が、圧倒的に不足しているためである。

本書の目的は、日本国内で優秀なビジネスマンが、アメリカとのビジネスを行う場合、いかにしてその能力の低下を防ぐかにある。これは、それほど難しいことではなく、日本とアメリカの違いのポイントを押さえれば、解決することができる。

現在、日本とアメリカの貿易摩擦は、経済戦争とまでいわれるほど、悪い状態にまできている。そのやり方に問題があるのではないかと思われる。

スポーツにたとえると、日本流ビジネスとアメリカ流ビジネスは、一見似たようなところがあるスポーツであるが、実際には、全くルールが異なるスポーツなのである。

日本では優秀なビジネスマンが、アメリカと仕事をするとき、ラグビーの名選手が、アメリカン・フットボールの試合に参加するようなものなのだから、まず、アメリカン・フットボールのルールを知り、戦略を身につける必要がある。

長年、同じスポーツをやってきたプレーヤー、日本で仕事をしてきたビジネスマンは、スポーツやビジネスのルールは身についており、戦略なども、各場面で頭に浮かんでくる。

しかし、新しいスポーツをプレイしようとするとき、新しい市場でビジネスを行おうとするときは、情報と戦略が必要となってくる。

私は、前著『ビジネス・ブレーン――利益戦略を立案する頭脳参謀』(ソーテック社)で、ビジネスにおける情報と戦略の重要性を説いた。この本は、その延長線上にあり、日本人がアメリカとビジネスを行う場合に必要な、情報と戦略について絞り込んだものである。

ここで、なぜ、著者が本書を書くにいたったかについて、触れさせていただく。私は、アメリカとビジネスを行おうとしている日本企業に対する、コンサルタントをしている。毎度、同じことをクライアント(顧客)に説明しているうちに、このあたりのことをまとめた本があれば、クライアントに読んでいただくのに良いと思い、書店に行って調べてみた。

その結果、アメリカ人やアメリカ社会、アメリカ企業の内部あるいはビジネス上で必要な法律、経理およびビジネス英語などについての本は多くあるが、アメリカとのビジネスを行うために必要な情報と実戦に役立つ戦略が、実戦的にまとめてあるものは、意外にもないことがわかった。

この理由を考えてみると、アメリカとのビジネスのやり方を書くには、実際にアメリカでのビジネスを経験した者でないと書けないからであろう。現実にこうした経験者の先輩方は多く存在するが、現在の激務に追われて、とても本などを書いているヒマはないと思われる。そこで、コンサルタントを職業としている私こそ、こうした本を書くべきだと思いたち、執筆したしだいである。

また、あえて私が筆をとったもう一つの理由は、現実に企業に籍をおいておられる方々、すなわち、ビジネス・プラクティショナーではなく、私のように、情報の収集と戦略立案に専念しているビジネス・ブレーンから見た、アメリカとのビジネス成功法も、一つの異なった見方として意味があると考えたからである。

おわりに、著者が意図した本書の読者層は、これからアメリカとのビジネスをやろうかと考えておられる経営トップ、現在アメリカとのビジネスを担当している方、そして、これからアメリカヘ駐在されて行く方などである。

また、ビジネスは別としてアメリカに興味がある方にとって、本書はビジネス面からアメリカを解するのに役立つ書であろう。

 

昭和六十一年六月

ロサンゼルス郡レドンドビーチ市にて

公平良三

 

 

目次

まえがき

第一章 なぜアメリカとビジネスを行うのか?・・・・・・・・・6

 1 日本が良くてアメリカはダメなどと思い上がってはいけない

 2 依然として偉大な国アメリカ――合理主義と大量がアメリカ式

 3 日本企業がアメリカとビジネスを行って得られるものは何か?

 4 アメリカとのビジネスを行うには情報と戦略が必要

第二章      ビジネスにおける日本とアメリカのやり方の違いの基本・・・

 1 自己主張と本音をぶつけ合うのがアメリカ人

 2 単刀直入の急ピッチで進むのがアメリカ式ビジネス

 3 アメリカ式トップ・ダウン経営VSボトム・アップ稟義書経営

 4 アメリカは販売が製造以上に大変!でもオープン市場なのだ

第三章      米国ビジネス実戦情報と知らないために起こるプロブレム集

 1 木を見て森を見ず、外国についての情報収集の難しさ

 2 あなたも音をたててコーヒーを飲んでいる――マナーに気をつけよう

 3 現地法人化と現地法人トップ人選の難しさ

 4 企業組織と商習慣の違い――売れたが金が回収されない

 5 日米の販売システムの違いによる誤解――レップとは?

 6 日本とアメリカのトレード・ショーの性格の違い

 7 日本とアメリカのコミュニケーション戦争

第四章      ビジネス英語征服法――私もまた全く英語が話せなかった

 1 ビジネス英語はなぜ難しい――買う英語と売る英語

 2 ビジネス英語は努カでものにできる――ただし戦略が必要

 3 ビジネス英語の特効薬

 4 ビジネス通訳の有効利用法

五章 アメリカとのビジネス戦略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 1 戦略の基本コンセプトとその必要性

 2 アメリカとのビジネスの達成目標の設定と情報収集

 3 いつアメリカとのビジネスを始めるかの戦略

 4 アメリカとのビジネスのために使える金による戦略

 5 アメリカとのビジネスに必要な人材の戦略

 6 どのような会社を通してアメリカで販売するかの戦略

 7 アメリカとのビジネスを始めた日本企業のケース

おわわりに

 

 


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